12月になって間も無く、サンタバーバラ全区域が歴史に残る大火の恐怖に晒されました。 最初、ずっと離れたロサンゼルスの北の方で山火事の発火、それが折からのサンタアナウインドに煽られてサンタポーラ、ベンチュラ、オーハイ、カーペンテリアへと延焼が広がり、勢力を落とすことなく燃え広がりました。 幸いサンタバーバラでは、街への延焼は最小限で抑えられましたが、東京とほぼ同じ面積が焼き尽くされ、ベンチュラでは家を失った方々も多く、いつもながら尽力が自然の前には微力であることを思い知らされます。 その中でも、全米、メキシコ、カナダからも救援の消防士たちが8500人も駆けつけて、日夜を問わず懸命の消火のお陰で、10日目にして、沈静化の兆しが見えてきました。 サンタバーバラの住民も多くが強制的避難指示、勧告を受け街もゴーストタウンのような有様でした。 灰が降り注ぎ、空気は有害物質を含む大気汚染、マスクは日本だけの物と思っていたら、街行く人々はマスクで口、鼻を覆い地球最後の日が来たような光景でした。 御多分に洩れず、ガーデンも強制避難区域に入り入園禁止、火の手は10マイルほど手前で押し留められ、延焼を今回は免れました。 10年前のザッカファイヤーの恐ろしさを思い出し、今回も何も出来ないもどかしさに悔しい思いをまたしました。 いつでも美しい自然が周りにあることは奇跡なのだと、その時その時を大切に慈しむことが私たちにできること。
看看臘月尽 今年も師走となりました。 稽古納めです。 12月に入り乾燥した日が続き、ついに山火事がロサンゼルスの北で発生。 あれよと言う間にベンチュラ、オーハイに到達、101を超えてかーペンテリアへ迫り一進一退。 乾燥したサンダウナーに翻弄された劫火はサンタバーバラまで迫り今も燃え続けています。 すでに二週間、灰が雪のように舞い煙が充満した街に人の影はまばらです。 幸い、ソルバングは乾燥から外れて空気の汚れはそれほどではありません。 それでも、今日で今年の御稽古仕舞い。 花月で締めとなりました。 さて、前出の言葉ですが、臘月とは12月の別名、命を意味するとか。 看看 みよみよ、ほらほら ボヤボヤしていると命が尽きますよ との警告でしょうか 時は待ってくれません。それぞれの限られた時間も無駄にはできないのです。とは言っても無駄をしながら得るものも多いのは確かなことですが。 今年積み上げたことを来年に生かして、更なる精進に励みましょう。
待ちに待った 茶名者誕生 それぞれが私の元で研鑽を積み約10年 日本から合わせるともう少し長い時間はかかりましたが 努力と忍耐を重ねて 今日の日を迎えました。 これからが本当の意味で第一歩です。 サンフランシスコの茶友に立会いをお願いし緊張感の中 記憶に残る引次になったことと思います。 初座では私の思い入れのある 白珪尚可磨 の軸を掛け、私が感じたように、この日を自分の原点と感じて欲しいと思いました。 いつでもその日に帰って気持ちをリフレッシュできる原点です。 茶の道は長く終わりが見えない道ですが、いつでも新しい発見があり 自分を高め、深めてくれる素晴らしいツールです。 これをまた次に伝えられるように精進を重ねて欲しいものです。