大名茶人 松平不昧公没後200年特別展 日本滞在の〆に行くことが出来ました 雲州蔵帳に名前を連ねる道具は知ってはいても初めてお目にかかるのは初めてのものばかり どれも素晴らしいのだが、一番心を打たれたのは 何と言っても彼の言葉 茶の湯の本意 一、茶の湯はいかにも綺麗にいさぎよくさびたる中にも、見所あるを本とする 一、時世のうつりゆきをわきまえず 一つところに足を止めて移行を知らざる者は生涯の下手と申すべき也 一、先達の仕置きしことはいずれの流にも限るべからず とりようのことを我の力にすべきこと 一、茶道は点前を専一にして意を次にせよ、茶の者は意を専一にして点前を次にせよ 茶道は下手にしてもよし 数寄者は下手に手はせんなきこと也 一、点前は飯椀を取りて飯を食い、汁椀を取りて汁を吸い、箸を取り置きする如くなるを、成就と申すべき也 遠州に私淑し石州流を体得しながら常に利休の茶を基とする不昧公に真の茶の湯者の姿を見る
五月の祇園で蛍の茶会 茶会の趣向は1999年に亀岡で行われた慰労を目的とした茶会であったそうだ。 その頃は、蛍がまるで銀河のように水辺を飛び交いそれは幻想的な眺めであったそうな。 その茶会を祇園で再現 蛍、水にまつわる取り合わせ 初夏の花々も大きな漆桶に瑞々しく、自ら花摘みに行かれる亭主の心意気を感じる 極め付けの本席に掛けられた軸には なんとも切ない蛍に思いを重ね 恋の成就を願わずにいられません ”とぶほたるまだ宵のかたとみゆるかわちに あくるる影の我になりゆく” ”行方なきおもひあるとや飛ぶ蛍 あかつきのいでて影と見るらむ” お点前は爽やかな男性点前で、瀬田掃部の青磁の平茶碗を彷彿させる 大きな高麗堅手平茶碗にて濃茶を 茶杓は筧の銘を持つ武者小路千家七代(?)の作 茶入れも耳付唐津 銘 夏衣 ”重ねても涼しかりけり夏衣 うすき袂に宿る月影” 梅雨入りを前に一足早い蛍狩りを楽しみました
今日は特別な記念日、 茶室移築の初期段階から、ずっと茶室のために影に日向にサポートをして下さっていたヴァージニアさんへ、ささやかながら感謝の気持ちを形に表して残そうとガーデン側と協力し、一角に作っていただいた小さな花畑のお披露目会。 ガーデンの植生の中からカリフォルニアネイティブの茶花として集めてみました。 まだまだ、完成形には程遠い姿ではありますが、植物が育ちながら形作られて行くことでしょう。 椿やムクゲはありませんが、可憐な花々はどこであっても、咲く場所こそが彼らの一番の舞台なのだと語りかけてきます。 お花大好きなヴァージニアさんの花にも勝る笑顔と、ご家族友人に囲まれて、私たちも心からの感謝をお茶でおもてなしいたしました。 思い出に残る日になったことでしょう。