12月に入りショッキングなニュースが伝えられました。アフガニスタンで地域支援活動を命をかけて尽くして続けて来られた日本人の中村晢医師がテロの凶弾に倒れられました。すでに多くの犠牲者が出ている紛争地域ですが、そこには人々の暮らしがあり、それを支えるために治水、農業を指導して 彼らの生活が 当たり前にできるよう そして生活ができれば争っている暇はないとのモットーに支えられての活動でした。 奇しくも茶友が国連のN P O活動でアフガンの人々が持つ木工の技術を活かして棗の作成を指導し、それを10月末の帰国に合わせて届けてくれたのです。お茶に携わる我々ができる、平和活動は限られますが、お茶を通してそこで暮らす人々の無事を念じ 何らかの手助けになれればとその棗を購入しました。日本では平和を謳歌しているとは言え自然災害に翻弄される近年ではどこに住んでも日々の暮らしは 必ず守られるものではない事を痛感します。 中村医師がこれからも生涯を捧げて続けて行こうとされた事が無残なテロに砕かれたことは 彼自身にも残されたご家族にとっても、無常観を禁じ得ないのではないかと心が痛みます。太陽と風の話にあるように、決して痛めつけることで人の心を開くことはことは出来ないのです。彼の偉業が後の世にも伝えられ、自分だけのことではなく人々が当たり前に家族や仲間との生活が出来る世の中の実現を祈るばかりです。
今年も炉開き無事に行う事が出来ました。日本から戻ってから少し疲れがでてしまい、無理せず少しずつ準備をしてきましたが、数年前に比べると体力の衰えを感じます。それでもお茶の楽しみには勝てません。どんな事をしてでも1番の優先事項です。
再び京都へ戻り還暦茶事へ。流派を超えた茶人としての彼の姿に自分では出来ないお茶の楽しみの一つの姿を発見したのです。しかし心は同じだと感じた次第。今回もおめかしして襟を正して伺ってきました。伺う前に兜門の前で記念撮影。