爽やかな風が吹き抜ける 皐月の候となりました。
今日からまた風炉の季節が始まります。
庭の花々も今と時ぞと咲き誇り、良い季節を満喫しているかのようです。
登竜門 よく耳にする言葉です。選ばれた者だけが通過できる特別なゲート。
確かに、選ばれし者だけのためにある門のようでもありますが、果たしてそうでしょうか。
元の語源は、「三級浪高魚化龍」という碧眼録からの言葉です。
これには続きがあり 「痴人は猶 夜に池の水を汲む」と言った言葉が続くのです。
後半はさておき、三級とは大きな三段になった滝を魚が登って行き、(ここでは鯉を指しています。)天空にある湖に達した者だけが龍となり天を駆け巡る。というわけです。
やはり努力を惜しまなかった者へはそれ相当のご褒美が待っているのでしょう。
龍になるだけがすべてとは思いません。道草を食って新しい発見をするのも良いと思います。
ただ、努力もせず、自らの考えもせずに怠惰な毎日を送るような人生だけは、、考えてしまします。
小さな喜びを見出せるような、生き方をしていきたいものです。それも積み重ねによって必ずご褒美が待っていると思います。
さて、皐月はじめてのお稽古、桑小卓を出しました。
雲龍の水指には龍が今か今かと天へ駆け上がろうとしています。
棗は唐物写の独楽、弓矢の的に見えませんか。
茶碗は兜、茶杓の銘は、「五月晴」
蓋置も京の五条大橋の欄干、牛若丸と弁慶を想像しています。
どれもこれも五月ならではの満載の取り合わせで遊んでみました。
もちろんお菓子も杜若で。柏餅はおまけです。