上野の国立博物館で開催されていた茶の湯展を訪ねることができました。
37年ぶりに開催された大掛かりなお宝展示に多くの人たちが魅了された催しだったと思います。
今回特に良かったと感じたのは時系列に沿った展示構成で移り変わり成熟していく茶湯の姿が それぞれの道具によって実際に可視化されていたことだと思います。
室町将軍の君台観左右帳記に見られる大名物と称される唐物荘厳とはどういったものなのか、そして、わび茶へ向かう心にかなった道具とは何か、また、利休によって大成される侘びが極まりながらも、広がりを見せ織部、遠州へと洗練され繋がっていく過程も見られたことです。
茶の湯とは実に自由闊達に姿を変え、時代に添いながら熟成され綿々と継がれてきたものだと改めて感動した次第です。
珠光の残した 心の師とはなれ、心を師とはせざれ を心に刻んで これからの座右の銘としたいものです。